蛇石

「蛇石」についての見解を示しておく。「蛇石」はヘビの様な模様のある石ではなく、三角柱の様な一方が厚い石だと考えられる。しめ縄を連想すると分り易いだろう。

では、一体何処に埋められているのか?

 安土城を普請するに当たって工事の効率を上げるには、大量に資材を上げられる様に幅の広い仮設道路が必要である。これが後の「大手道」である。この事は、加藤理文氏がwebサイト「城びと」の「織田信長の城・安土城 第11回 | 大手道と周囲の屋敷地」で述べられている通り「工事用資材運搬道」との見解に賛同する。添付の「赤色立体図※」の緑色の部分が仮設道路と推定される。基本的に城は中心部から外へ向かって建設していく所謂「建て逃げ方式」で築城され、安土城主核部の工事が大詰めとなった頃に南殿(伝本丸跡)の石垣を造成する為、その基盤として「大手道」の一番高い所に「蛇石」を据えたと考えられる。今日で言えば一種の人工地盤に相当するのではないだろうか。位置は恐らく「伝本丸」の南側の石垣が2段になっている辺りと推測する。人工的に造成しており地滑りを想定して裾を2段にして補強したのだろう。

※滋賀県HP(赤色立体地図によって新たに確認された遺構 )より引用

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA